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デーモン閣下、厚労省で医療を語る 「我輩も人間の体を借りている」
2018年10月05日 18時11分

デーモン閣下も構成員となっている、「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(座長:渋谷健司・東大院教授)の初会合が10月5日、東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。会合後、デーモン閣下は報道陣の囲み取材に応じた。主なやりとりは次のとおり。

デーモン閣下も構成員となっている、「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(座長:渋谷健司・東大院教授)の初会合が10月5日、東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。会合後、デーモン閣下は報道陣の囲み取材に応じた。主なやりとりは次のとおり。

●役立つ「#8000」認知度低い

ーー懇談会の感想をお願いします

「我輩はほとんど発言をする機会がなかったのであるけれども、色々なことに取り組んでいる人の話をじっくり聞かせてもらって、座長から最後に一言いってくださいと言われたので準備はしていたのですが、大臣が来てその機会は失われた。

我輩が思ったことは、今日の懇談会での主たる話は大きく二つ。まずは現在厚労省が発信しなければならない情報を、ちゃんとまとめた信頼あるものとして作ろうよと、それをどんどん発信してみんなに伝えていかなければいけないねという意見が非常に多かった。

じゃあ具体的にどう伝えていくかについては踏み込まなかったので、今後この懇談会でどこまで踏み込んでアイデアを出していくのか、それともやっていってくださいねということを厚労省に丸投げをして終わっちゃうのか、がポイントだと思っていて、我輩はどちらかというと前者の方だと思った。

そして『#8000』と『#7119』。これがとても利便性があるダイヤルで、医師の負担を軽減するのにとっても役立つにも関わらず、あまり世の中に伝わっていない。実際、我輩も懇談会の前に厚労省の方に簡単に説明を受けた時にはじめて知った。まずこの周知徹底をしたらいいんじゃないのってことを言おうと思っていて、大臣にその話を持っていかれました」

●「我輩がしゃべるのもアイデア」

ーー上手な医療のかかり方とは

「地域格差はあるものの、おしなべて日本全国で医師が働きすぎの状況になっている。掘り下げていくと、緊急性がたいしてないのにとか、そんなに重症ではないのに時間外で受診を求める人があまりにもたくさんいると。これをもう少しそうならないようにしようというのが一つ。そういう状況なんだよ、ということを一般の人に知ってもらわないとならないねということを今日たくさん話をしたということですね」

ーー具体的には今後どう伝えていきますか

「(メディアに)懇談会が終わった後は取り上げてもらえるでしょうけど、やはり継続的に取り上げてもらうのが大事。例えば厚労省のインターネットのチャンネルのようなものを作って、そこで我輩が出て来てしゃべるのもアイデアではあるけど。インターネット以外でどういう方策を持って伝えていくかはみんなで考えることかなと。我輩だけで考えることではないかな」

●「お医者さん、どうしたって断れない職業」

ーー「#8000」について改めて教えてください

「子どもの医療についての相談ダイヤルだけれども、今すぐ病院に連れていくべきか分からない人が大勢いる。今まではこういうものが何もなかった時代は、『とにかく何かあったら大変だから』と言って医者に連れていく例が非常に多かったんだけれども、行ってみたら『何も今来なくてもよかったんだよ』ということも非常に多い。

この番号を知っていて、こんな症状なんですけど病院に行った方がいいでしょうか、様子を見ておけばいいでしょうかと相談に乗ってくれる。これがあると保護者は安心できるし、医療機関はすぐに診ないといけない人を優先できる」

ーーデーモン閣下が病院にかかる時はどう考えてかかっているのですか

「我輩も人間の肉体を借りているので医療機関にかかることもあるのだが、近くにある総合病院が便利だなと思っていて、ついついそこに行ってしまうことが多いのだけれども、今回この懇談会に携わってみて、今までの我輩のやり方も考え直す必要があるなと思っている」

ーーパフォーマンスが落ちないよう、医師も自分の健康を考えないといけないという問題は

「医師になっている人のほとんどは治してあげようと思ってお医者さんをやっているわけで、どうしたって断れない職業ですよね。『あなたを今日は診ません』と言えないわけで。

病院は色々あるけど、何でもかんでも自分で背負うのではなくて、うまいこと分業してなるべくやってくのがいいんじゃないのっていう話なんだろうけど、そういう人を雇うのにどれくらい負担があってどれくらい官公庁から助成金があるのか今ひとつ分からないので、その辺りも次回は踏み込めればいい」

(弁護士ドットコムニュース)

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