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収入が足りず、会社に内緒で「チャットレディ」の副業ーーバレずに納税できないか?
2015年10月12日 09時48分

「昼間の会社に副業がバレるとクビになりかねないので内緒で働きたいのですが、脱税もしたくありません」。正社員として働くかたわら、チャットレディの副業をしているシングルマザーの女性から、税理士ドットコムの税務相談コーナーに相談が寄せられた。

相談者の女性は、正社員の収入だけでは足りないため、在宅でチャットレディをして、月に2〜5万円の収入を得ている。年間20万円を超えた場合に、確定申告が必要になることを知っているが、どうしたら会社にバレずにできるのかを知りたいそうだ。

特に最近は、マイナンバーの開始を控え、「マイナンバーで副業がバレる」といった情報も流れている。副業がバレずに納税することはできないのか。李顕史税理士に聞いた。

「昼間の会社に副業がバレるとクビになりかねないので内緒で働きたいのですが、脱税もしたくありません」。正社員として働くかたわら、チャットレディの副業をしているシングルマザーの女性から、税理士ドットコムの税務相談コーナーに相談が寄せられた。

相談者の女性は、正社員の収入だけでは足りないため、在宅でチャットレディをして、月に2〜5万円の収入を得ている。年間20万円を超えた場合に、確定申告が必要になることを知っているが、どうしたら会社にバレずにできるのかを知りたいそうだ。

特に最近は、マイナンバーの開始を控え、「マイナンバーで副業がバレる」といった情報も流れている。副業がバレずに納税することはできないのか。李顕史税理士に聞いた。

●「住民税」の金額を比較した場合に発覚する可能性

「まず、副業が会社に発覚する仕組みから考えてみましょう。一般的に、住民税の金額から副業が発覚するケースが非常に多いです。相談者のように会社勤務の方は、会社が相談者に代わって、住民税を支払ってくれるのです。給料が同水準の同僚と住民税の金額を人事担当者が比較した際に、発覚するわけです。

つまり、人事担当者が給料と比較して、住民税が極端に高ければ、おかしいと気付き、副業が発覚するのです。なお、所得税は確定申告すれば良いので、特に問題とはなりません。

他に発覚するケースとしてあるのは、口を滑らすケースです。同僚に副業について話してしまい、思わぬところから会社に伝わるものです。宝くじで高額当選しても、口を滑らせてしまい、みんなが知ってしまうケースを聞いたことがあると思います。『壁に耳あり障子に目あり』です」

●マイナンバーで、ほぼすべての所得が捕捉される

では、バレないためにはどうすればいいのだろうか。

「残念ながら、100%発覚しない方法はありません。よく、ネットで目にするのは、確定申告をして、『自分で納付(普通徴収)』 にチェックしましょう、というものです。これにより、住民税の納付先である市町村(地方自治体)に対して、会社から住民税を納付してもらうのではなく、相談者自身が直接納付できることを期待しているのでしょう。国税庁のサイトにチェック欄の図(https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2007/a/12/12002000.htm)があります

しかし、この方法はお勧めしません。会社が納税者本人に代わって住民税を支払うのが、原則だからです。自治体はこの原則を徹底しようとしています。たとえば横浜市では、住民税を本人が支払おうとした場合、理由書を提出するよう促しています 。

2016年1月からマイナンバー制度がスタートします。マイナンバーによって、ほぼすべての所得が捕捉されると考えられます。なので、仮に副業の収入を申告しないとしても、いずれは税務署や市町村に発覚してしまうでしょう。そもそも、収入を申告しないのは脱税につながる可能性もあるので、絶対にお勧めしません」

では、逃れることはできないということか。

「マイナンバー導入論議の前から、副業が発覚しないためにはどうしたら良いかというのは古くて新しい問題としてあります。確定申告の時期になると、毎年必ず1件は相談を受けます。

たとえば、医者になった最初の2年間は初期研修医として、アルバイトが禁止されています。この禁止期間にコンタクトレンズ屋さんでアルバイトをして、医者が副収入を得るケースです。残念ながら、発覚を完全に防ぐ方法はありません。

世の中のIT化が進み、副業が発覚する可能性は以前に比べて格段に高まっています。もし相談者が副業の収入がないと生活できないようであれば、事前に会社に相談するのも一つの方法です」

李税理士はこのように話していた。

【取材協力税理士】

李 顕史(り・けんじ)税理士

李総合会計事務所所長。一橋大学商学部卒。公認会計士東京会研修委員会副委員長。あらた監査法人金融部勤務等を経て、困っている経営者の役に直接立ちたいとの想いから2010年に独立。金融部出身経歴を活かし、銀行等にもアドバイスを行っている。

事務所名 :李総合会計事務所

事務所URL:http://lee-kaikei.jp/

(弁護士ドットコムニュース)

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