この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
高次脳機能障害5級が認定されており,保険会社からの約3000万円の示談案の妥当性を検討したいとのことで来所され,ご依頼いただきました。
解決への流れ
依頼者が診察を受けた全医療機関からカルテの取寄せを行ない,等級の妥当性について検討した結果,等級については妥当であると判断しました。保険会社は,事故前実収入を前提として逸失利益を計算していましたが,依頼者は若年者であり,賃金センサスを用いるべきであることを前提に交渉しました。入通院慰謝料,後遺障害慰謝料についても裁判基準となるよう交渉した結果,数カ月でほぼこちらの主張を全面的に認め,当初の金額より約5000万円増額する形で解決することができました。
高次脳機能障害は,外見は事故前と変わりませんが,記憶力の低下・喪失,性格の変化等,本人に多大の苦痛をもたらします。依頼者は訴訟まではしたくないとのお考えでしたが,任意交渉により最善の結果を得ることができ,依頼者にも満足していただけました。