相談者は居酒屋の雇われ店長を務めていましたが、ある日バイト店員の勤務態度を注意したところ口論になり、頭に血が上りバイト店員に手をあげてしまいました。その後、相談者は会社から自宅待機を命じられました。その後、相談者は、上司からこの事件に関する事情を聞かれましたが、自分の言い分を十分に伝えることなく短時間で終わってしまったため、今後解雇されてしまうのではと心配になり弁護士に相談しました。また、店長というだけで時間外・深夜割増賃金が支払われていないことも弁護士に相談しました。

まず、当職は代理人として、会社に対し、自宅待機の根拠を示すことや時間外・深夜割増賃金を支払うことを求める書面を送付しました。その後、当職と会社が何度か書面でのやり取りを行いましたが、会社が依頼者を懲戒解雇にする旨伝えてきたことから、解雇無効や未払い賃金の支払いを求める労働審判を申し立てました。労働審判において話し合いはまとまらず、審判に至らず終了となったことから訴訟に移行しました。訴訟において主張立証を尽くした結果、解雇は撤回され、合意退職したことを確認するとともに、時間外・深夜割増賃金などを含む数百万円の解決金の支払いを受けることを内容とする和解が成立しました。