この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
親御さんが死亡し、兄弟間で、①誰がどの遺産を取得するのか、②各遺産（特に不動産）の評価について、交渉では合意に至らなかったため、当事務所にご依頼のうえ、遺産分割調停を申し立てました。
解決への流れ
遺産分割調停では、①自宅の時価を査定書に基づき主張し、②自宅を取得した場合は、自宅内の仏壇や神棚の管理も担当することによる手間があること、③生前の貢献（自宅管理、被相続人の世話等）等を主張しました。複数回の調停期日を経て、預貯金のみを取得する者は、自宅を取得する者に対して、一定の譲歩をする内容で調停合意に至りました。また紛争防止のため、祭祀承継者の合意も同時に実施しました、
現在は、実家の不動産は、奪い合うよりも、押し付け合うことも多くあります。都市部の不動産は別ですが、郊外の不動産は、時価が固定資産税評価額を下回ることもあります。とすると、相続人間では、預貯金の取得を希望し、実家の取得は敬遠することになります。更に実家内の仏壇・仏具・神棚・墓地の管理も、問題となります。