この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
未成年のお子さん3名のいらっしゃる専業主婦の奥様からのご相談です。夫婦の仲が長年悪かったのですが,ついに夫が家に帰ってこなくなり,生活費の支払いも止められてしまい,離婚の話が出ているとのこと。離婚自体は仕方がないとのお気持ちでしたが,お子さんの教育費の負担も続く中,収入もなく,どうしたらよいのかとのご相談でした。
解決への流れ
当面は婚姻費用として月額15万円の支払いをうけつつ,半年の時間をかけて離婚条件の調整を行い,一時金として150万円の支払いと自宅不動産の財産分与,月額10万円の養育費の支払い+子供の教育費・塾代を受ける内容での協議離婚が成立しました。子供が成人するまでは生活が成り立つ内容での離婚となりました。
まず,当面の生活費の支払いが受けられない場合,婚姻費用の請求をするのが第一です。婚姻費用は請求した時点から発生すると理解されていますので,支払を受けるためには婚姻費用の分担請求調停を申し立てるか,少なくとも内容証明郵便で請求する必要があります。特に離婚を急ぐ必要がないのであれば,当面の生活を確保しつつ,財産分与や養育費など離婚する場合の条件を考え,離婚をするしない含め,時間を味方につけてゆっくり検討をすることが大切です。離婚はして終わりではなく,今後の新しい生活のスタートです。できるだけ負担のない形で次のスタートを開始していただけるよう弁護士が尽力いたします。