この事例の依頼主
女性
相談前の状況
夫と別居中だった女性からの相談です。相談者は、別居前から度々夫からの暴力を受けていました。別居後は落ち着いていましたが、ある日、夫が予告なく自宅を訪れ、暴言を吐きながら相談者に包丁を突きつけるという事件が発生しました。その際は、同居していた親族が夫の隙を見て警察に通報することで事なきを得ましたが、相談者はこれ以来一人で在宅することに恐怖を感じるようになり、当事務所に今後の対応を相談されました。
解決への流れ
緊急を要する事案でしたので、相談者ご本人や当時在宅していたご親族の陳述書を証拠に、即座に裁判所に対し、配偶者暴力等に関する保護命令の申立を行いました。双方の審尋の結果、事実関係が間違いないことが確認されました。今後同様のことが繰り返されるおそれがあることから、裁判所は、接近禁止命令のほか、電話等の各種禁止行為の命令も併せて発令しました。
配偶者から暴力や生命・身体に対する脅迫を受けている場合、事前に警察や配偶者暴力相談支援センターへ相談を求めていることが前提とはなりますが、裁判所に、接近禁止等の命令の発令を求めることが可能です。急を要する事案ですので、裁判所も直ちに双方の意見を聴く機会を設け、早ければ申立から1週間程度で接近禁止等の命令が発令されます。証拠をどのように準備するかを含めアドバイスさせていただきますので、配偶者暴力にお困りの際はまずは早めにご相談ください。