この事例の依頼主
女性
相談前の状況
ご依頼者様は離婚を希望していましたが、最大の不安は「離婚後も今の自宅に子どもとペット(犬)と一緒に暮らし続けられるか」という点でした。自宅はピアノ演奏が可能で子どもと生活するのに十分な広さもあり、同様の条件を満たす住居を新たに見つけることは困難な状況でした。しかし、相手方は自宅を売却し、その売却益を財産分与する方針を強く主張しており、調停は難航していました。
解決への流れ
弁護士が代理人として、離婚原因が相手方にあることや依頼者と子どもの生活上の必要性を調停委員に丁寧に説明しました。その結果、相手方も最終的には譲歩し、依頼者が低廉な賃料を支払うことで、子どもが成人するまで自宅に住み続けられる条件で合意することができました。ご依頼者様は、安心して子どもとペットとともに慣れ親しんだ自宅での生活を維持しながら、離婚を成立させることができました。
離婚調停では、財産分与を理由に自宅売却を強く求められることが多いですが、依頼者や子どもの生活環境に十分配慮した解決を導くことも可能です。本件では「子どもとペットと暮らす生活環境を守りたい」という依頼者の思いを粘り強く主張した結果、自宅を維持しつつ円満に離婚を成立させることができました。離婚後の生活基盤に強いこだわりや不安がある場合も、弁護士にご相談いただくことで、希望に沿った形での解決につながる可能性があります。