この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
相談者は長男で家業を継いでいた。家業は株式会社となっており、株はいろいろな親族の名義に分散されていた。相談者の兄弟姉妹も株の名義人になっていた。しかしそれらの名義人は株に出資していなかった。株主総会を開催していないとして、長男の代表取締役としての地位を否定する裁判を起こされた。
解決への流れ
遺産確認の反訴を提起した。会社に出資したのは、両親だけなので、実際の株主は両親だけだ、両親が相談して長男を代表取締役に選任したのだから、全員出席株主総会として有効だ、という主張をしたが、こちらの主張が認められ、株は全部両親の遺産とされた。
会社法の論点と知識が必要な事件でした。当時同じ事務所に商法学者の先生がおられ、「絶対に認められないだろう。」とおっしゃっていましたが、認められました。会社の出資、設立の経緯を昭和20年代に遡って主張・立証したのが成功しました。